りゅーかんの高専キャリア教育論

高専生の価値、高専生のキャリアについて議論するためのブログです。

【東京高専 情報工学科 2006年卒業】【インターネットコンテンツ企業でエンジニア組織を作っています】

執筆:2016年4月(29歳)

はじめに

卒業後の進路に悩む高専生や、高専に進学しようか悩む中学生の助けになるといいなぁと思ってます。 どのように高専に入って、どのように過ごし、いまこんなことをやっていますという一例を示します。 あなたの参考になれば嬉しいです。

高専に入ったきっかけ

直接的なきっかけは、親がこんな学校があるみたいだよと教えてくれたことでした。どんな中学生だったか簡単に説明すると、部活が終わってから寝るまではひたすらパソコンに向かってるような中学生でした。 小学校高学年の頃にパソコンを手に入れて以来、毎日の日課でした。 VisualBasicHSP を触って簡単なフリーソフトを作ったり、フリーゲームを漁ったり、友達とひたすらチャットしたり、HTML を書いてホームページを作ったりしてました。

そんな生活をしていたので、将来は絶対にパソコン関係の仕事に就きたいと思っており、普通高校に行くより工業高校や商業高校にいくことになるかな…と漠然と考えていた折に、親から高専の存在を教えてもらいました。

ホームページや資料を見ると、まさにこれは自分のための学校なのではないかと思い、絶対に高専に行きたいと思うようになりました。 普通高校にだけは絶対に行きたくない!と誓う少しひねくれた中学生でもありました。

高専5年間、こうやって過ごしていました

学校生活・授業・成績

自宅から学校までの通学時間が1時間半もかかっていたので、最初は満員電車は辛かった思い出があります。 成績は、1年生の頃はそこそこ良かったのですが、学年が上がるにつれてどんどん成績は落ちていきました。特に数学は辛く、赤点をとってしまうこともしばしば…。 卒業時は下から数えて何番目とかいうレベルになってしまいました。

クラスメイトの授業中の発言などを見ていると、脳の構造が違うんじゃないかと思うような人もいました。そういった場面では、いい意味で刺激になりました。

体育祭や文化祭などの学内行事には消極的な態度をとっていました。(今思うと、もう少し積極的に参加してもよかったかなーと。) 学校によって違うのかもしれませんが、うちの学校は体育祭も強制参加ではなかったはず…。

部活動

中学校の頃からやっていたソフトテニス部に入りました。 高専は運動部に入る人がやはり普通高校に比べると圧倒的に少ないので、そこと比較してしまうと活気はやはりありませんでした。 しかし、4年生のころには部長をやったりと、個人的にはそれなりに真剣にやってきたつもりです。 メンバーがとても面白い人たちだったので、プライベートでもよく遊んでいました。

課外活動

高専5年の頃に、学生のためのビジネスコンテストKING というものに参加したり、都内のインカレサークルに所属したりと、高専生にしてはかなり外に出ていたと思います。 同じクラスや同じ学年にそういうものに参加している人は知るかぎりではいませんでした。 この頃に、東大や早稲田などの同年代の学生と知り合い、その視野の広さや普通に英語ができたりしてしまう優秀さを知ることができたのは、後の自分に大きな影響を与えました。

意識して外に出ないと、何も変わらないまま5年は過ぎてしまいます。

www.king-waav.org

卒業研究

当時は進学のための勉強時間を確保したかったので、できるだけ卒業研究に時間を割かなくていい研究室を選びました。 卒業研究の内容はお世辞にも自慢できるものでもありませんでした。

結局、受験勉強にも身が入らず、卒業研究の時間を課外活動に充てていました。

私生活

ほとんどの時間を彼女と遊んでいました。(これを書くかどうかちょっと悩みましたが、自分の人格形成にかなり影響があったので…)。 私生活でプログラミングをしたり、ものづくりすることはあまりなかったです。 地元の友人は、3年生の頃に大学受験の勉強のため、遊ぶことができなくなったりして高専普通高校の違いを感じたりしていました。

選択した進路とその理由

その後のキャリア①:東京海洋大学

高い就職率に惹かれて高専に入学したこともあり、高専4年になるくらいまで就職一本で考えていました。 しかし、4年生の頃にWeb系企業へインターンシップに行ったことで、働くことのイメージがまだ湧かない…と思い時間稼ぎをしたくなりました。 ということで、進学を希望したのですが、特に絶対これを研究したい!など強い思いはなかったです。

先にも述べたとおり、4年生後半〜5年生になっても受験勉強に身が入らなかったので、第一志望、第二志望ともに不合格で、滑り止めとして受験していた東京海洋大学に入学することになりました。

しかし、入学式の時点でアウェー感を感じたり、授業に出席している自分に違和感を感じ早々に学校に行かなくなり、企業でのインターンシップを行ったり、課外活動に精を出していました。

また、寮の文化が自分に全く合わなかったのも大学が嫌いになったひとつの理由です。

その後のキャリア②:起業

課外活動を続けていく中で、ガラケーGPS 機能を使ったサービスを作ろうと友人と意気投合し、ガラケー向けウェブサービスを開発しました。 それなりにいろいろなユーザに使われるようになり、評判も良かったこともあり法人化し、受託案件などでぎりぎり生計を立てていました。

その後のキャリア③:転職

自ら立ち上げた会社で、思い入れもかなりありましたが、いろいろな事情(主に金銭面)があり退職することにしました。

その後、中小Web企業で、エンジニアとして2年ほど働きました。(勤務時間・勤務体系など、かなり自由にやらせて頂きました) しかし、社内にエンジニアが他にほとんどいなかったので、自身のエンジニアとしての成長が止まってしまうな…と思っていました。 そこで、次に大手ソーシャルゲームプラットフォームの会社に転職しました。 そこでは、ソーシャルゲーム開発・運用や新規事業案件などを担当し、大規模なサービス開発・チーム開発を経験しました。 やはり、優秀なエンジニアがたくさんおり、非常に勉強になりました。 そこで4年ほど働きました。

そして、現職である今の会社に転職してきました。 今度は、ゴリゴリ開発を頑張るというよりは、どちらかというと開発の組織面にフォーカスしたいなと思い転職を決意しました。 組織規模的には前職よりもかなり小さくなりますが、それでも大きな会社で日々課題と向き合いながらがんばっています。

私の考える「高専の価値」

15歳から本格的にプログラミングの授業があったり、電子機械に触れられる授業がたくさんあるのは、高専ならではだと思います。

あと、とにかく「自由」なのも、価値観形成に大きく影響があるんじゃないかなと思います。 私服OK、髪染めるのも自由、部活も自由、文化祭も体育祭も自主性に任せるという環境ってなかなかないです。

高専生でこの自由の意味を履き違える人ってあんまりいないかもしれませんが、高専ならではの価値だと思います。

学生に伝えたいこと

高専生の価値観って、ぶっちゃけ「普通」ではないと思っています。 もちろんコミュニケーションの体裁上、普通に見せている人もいるかもしれませんが、根底に持っている価値観ってやはり普通の人とは違うなと思います。

そんな価値観を持ったひとでも、高専で普通に5年間を過ごしてしまうと、いわゆる中小 SIer に就職してしまう人のなんて多いことか。 意志を持ってそこに就職するのなら賛成です。でも、ここでいいやっていう軽い気持ちで進路を選択していませんか?

僕はここを変えられないかなと思っています。

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