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りゅーかんの高専キャリア教育論

高専生の価値、高専生のキャリアについて議論するためのブログです。

【りゅーかんの仕事の流儀】職場で自由を手にするための「60点ルール」

3行でまとめると

  • 職場で自由を手にするための「60点ルール」がある
  • 60点を超えて初めてやりたいことが出来るようになる
  • 愛と、自由と、責任と

とあるエンジニアが言っていた「60点ルール」

60点ルールの始まり

昔々、あるエンジニアが「プログラミングにおけるマストと自由度」について話していました。

『エンジニアのアウトプットって一定ラインを超えると趣味趣向の世界に入るから、そこまでいったら自由にやればよい』

『ただ、絶対に守れないといけない60点のラインはあって、そこに至らないとこいつクソだなと』

その後、何となくそれについて考え続けていて思ったのです。彼の言っていたことは、汎用的な「仕事における責任と自由の定義」なのではないかと。

60点ルールは企業でどのように運用されているのか

60点を取れないと「こいつダメだ」と思われて裁量がもらえずツマラナイ

従業員の主業務は、言われれるまでもなく担当した仕事をきちんとこなすことです。大抵の企業は組織的に管理されているため、「言われたことをきちんとやる」「適切なタイミングで適切な人に報告する」という当たり前のことが出来ないと「こいつダメだ」認定を受けます。そういった、60点を切るパフォーマンスレベルの部下に対して、大抵の上司は自由を与えようとはせず、60点が取れるまでそこを追求するよう指示し続けます。この時点でマネジメント的にイマイチとも思うのですが、気持ちはわかります。

一方で、「世の中を変えてやるぜ!」「デカイ仕事してやるぜ!」とテンション高めに入社した新入社員なんかは、足元の仕事以外に色々やりたいことがあったりします。ワクワクしているわけです。でも、60点を安定して超えない部下の提案を上司が真面目に聞くことは、殆どありません。『そうゆうのやりたんだね!わかるよ。ま、先ずは今の仕事をきっちりこなすところから順番に行こうか!』みたいな感じで、真剣に提案しても軽く流されてしまいます。これが数ヶ月続くと、大抵の部下はイライラしたり上司(会社)に失望したりして、更にパフォーマンスが落ちるというネガティブスパイラルに陥ります。

なぜ、そうなってしまうのでしょうか。足元の仕事も大切だけれど、本人がやりたいことにフォーカスさせることも重要ではないのでしょうか。もしかしたら、60点に到達しない人に大きな裁量を与えることは、新しい仕事が限られている保守的な組織においては成功確率の面でナンセンスであったり、「なんであいつが」という心情的な批判を浴びやすい点があったりするのかもしれません。もしくは、挑戦的な仕事を伸び盛りで周囲に評価されている人に優先して回すことで、経営側から組織的なメッセージを送る意図があったりするのかもしれません。つまり、60点を切る微妙な社員に裁量を持たせることは、組織マネジメントの観点で難しいのです。

60点を超えるととたんに仕事が楽になる

 では、60点を超えるとどうなるのでしょうか。先のエンジニア曰く『あとは好きにやればよい』とのことですが、実際に、60点を超えた部下に対する上司の監視は目に見えて減ります。だって、放っておいても足元の仕事を問題なくこなし、適切なタイミングで報告が来るわけですから、基本的に放っておいて他の仕事に時間を使いはじめるわけです。人は管理・監視されること自体に精神的なストレスを感じるものなので、自由度の高まった部下は、このタイミングからパフォーマンスが必然的に上昇することになります。それまでのネガティブスパイラルが完全に逆転し、ポジティブなスパイラルが回り出すというわけですね。

また、60点を継続的に超えている部下に対する上司の信頼はどんどん向上してくるので、部下がやりたいと思っている仕事も「ちょっとやってみるか」と前向きに検討してくれるようになります。当たり前ですよね。仕事で成果を出している部下がやりたいことをやったら、もっと頑張って成果を出してくれる可能性が高いわけですから。変な失敗をしない限りは、出来るだけ色んなことに取り組んでもらおう、と思うわけです。

そう考えると、60点というラインは、社会人の成否を分けるラインと言っても過言ではありませんね。怖い怖い。

60点の取り方(部下向け)

なるほどと思ってくれた部下のあなた。早速60点を取りにいきましょう!

上司が望む60点の定義を探る

60点の定義は上司が決めます。部下であるあなたの考え方やスキルは殆ど関係ありません。上司が何を求めているのか、どのレベルで求めているのか、どのタイミングで報告して欲しいのか、直接・間接的に聞いてみたり、普段の仕事の雰囲気から推測したりして、60点の定義をなんとなくでも理解しましょう。再度書きますが、60点の定義は上司が決めます。あなたの考え方、こだわり、スキルなどは殆ど関係ありません。自由を手に入れるために割りきって考えましょう。

上司が望む60点に合わせて仕事をする

60点の定義がつかめてきたら、きっちりそれに合わせて仕事をしてみましょう。何度も言いますが、あなたのこだわりは関係ありません。60点を超えるゲームだと思い、クリアすることに徹底的にこだわって動きましょう。定義が間違っていなければ、1-2週間で上司からの接し方が変わるはずです。でも、信頼貯金を積み立てるために数ヶ月は60点を取ることにこだわり続けましょう。

上司の信頼が得られたらチャンス!

上司の信頼がしっかりと得られたら、だんだんと60点ルールが気にされなくなってきます。そこから、徐々に働き方を自分のスタイルに移行させていきます。変な失敗をしないかぎり、ここで文句を言い出す上司はいないはずです。また、上司の望む成果を出しているので、自分のやりたいこと、改善したいことなどを伝えた時にやらせてもらえる可能性が高くなっています。色々と提案して仕事の幅を広げていきましょう。

60点の取らせ方(上司向け)

そうはいってもあいつが出来なくて…という上司のあなた。こんな感じで接してみては如何でしょうか。

部下の考え方やこだわりを知る

人間は感情で動きます。求めたレベルに達していない部下も、よくよく話を聞けばその人なりの考え方やこだわりがあってのことなのかもしれません。「こいつはいつもいつも…!」とか思わずに、可愛い部下の話をしっかりと聞き、情緒的な繋がりを作りましょう。意外と、感情的な距離が成果を出すきっかけになったりするものです。

部下の「やりたい」とあなたの「60点」を両立させる

60点に満たないパフォーマンスの部下に裁量を与えるのは難しいですよね。しかし、裁量のない仕事をすること自体が部下のパフォーマンス低下に繋がる面もあります。何でもいいので、部下の「やりたい」に応えてあげて、一方であなたの「60点」をしっかり求めるようにしてみると、部下のやる気が出て成果が出るかもしれません。

愛と、自由と、責任と

60点というのは標準的な仕事レベルの基準点であり、そもそもそんなに難しいことではないものです。個人的には、60点に到達しない人は情緒的問題(例えば上司との相性が悪い)を抱えている確率が高いと思っています。みんなが責任を果たし自由を手に入れる状態を作り出すために、上司は常に愛にあふれる態度で部下に接して欲しいと思いますし、部下は上司の60点をきっちり把握するよう努めていきたいものです。

 

※「愛と、自由と、責任と」はりゅーかんがいつだか事業部長だった時に、メンバーと作り上げた行動指針です